◎後見制度支援信託について◎

後見制度支援信託は、本人が日常生活で使用する分を除いた金銭を、信託銀行等に信託することで、後見人による本人の財産の横領を防ぐ制度です。これにより、信託財産を払い戻したり、信託契約を解約したりするには、家庭裁判所の指示書が必要になり、後見人が勝手に払い戻しや解約をすることができなくなります。

一定の財産(1000万以上)をお持ちの被後見人の方を想定しています。

その財産が現金であれば、後見人からの不正はなくなるので、結構な制度ではございますが、その財産が有価証券などの場合は、本人の意思を尊重することを考えると慎重に制度を活用しなければならないと思います。

遺言がある場合や、親族に反対しているものがいる場合などこの制度を適用するのが適当かしっかり考えないといけません。

家裁の方とお話をしていると、親族後見人に不正の恐れがある場合は、後見監督人の選任を、現状問題ない場合でも、一定の財産をお持ちの方であれば、後見制度支援信託を利用する方向で考えているそうです。

後見人の権限って、すごい強大で、責任重大な仕事だなって心から思います。専門職後見人でも人によって考え方も違うので、この制度の利用についての意見もいろいろだと思います。

自分がその局面に立つときは、慎重に自分なりの見解をしっかり持って対処していきたいと思います。

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