◇ゆうちょ銀行の相続手続について◇
ゆうちょ銀行を利用されている方は多いのではないでしょうか?
郵便局は全国どこにでもある身近なものですし、メインで使われていなくても口座をお持ちの方はたくさんいらっしゃると思います。ちなみに私も持っています。
これまでに、いろいろな金融機関での相続手続きをお手伝いしてきましたが、その中でも、ゆうちょ銀行さんは他の金融機関と比べると手続きが異なっている上に少し複雑で時間がかかるイメージがあります。
今日は、そんなゆうちょ銀行の相続手続について、少しまとめてみたいと思います★..
▼ゆうちょ銀行での手続きの主なpointは以下の通りです。
✓最初の申し出や手続き自体はどの支店でもできるが、2~3回は窓口に行く必要がある
✓「ゆうちょ銀行」と「貯金事務センター」の2つの機関が関与する
✓払い戻しの際、ゆうちょ銀行に口座がない場合は、現金での払い戻しになる。
✓他の金融機関への送金は×(現金の払い戻し、ゆうちょ銀行口座がある場合送金〇)
▼申し出~手続き完了までの基本的な流れ
①郵便局の窓口へ相続手続きが必要な旨を申し出る。
②ゆうちょ銀行にて、相続手続きの流れの説明を受ける。
③「相続確認表」という書類に必要事項を記入し、窓口に提出する。
④ゆうちょ銀行にて「相続確認表」を渡すとそこから貯金事務センターへ送付される。
⑤貯金事務センターから必要書類案内及び「相続請求書」等手続き書類が郵送されてくる。
(この時、貯金事務センターから電話で相続の内容や相続人の範囲について確認がくる場合あり。)
⑥案内が届いたら、必要書類(亡くなられた方等の戸除籍謄本、相続人の印鑑証明書等)を準備し、「相続請求書」等手続き書類に必要事項を記入する。
⑦⑥で準備した書類一式をゆうちょ銀行へ提出。
(ゆうちょ銀行へ提出すると、ゆうちょ銀行から貯金事務センターへ送ってくれる)
⑧問題なければ代表相続人名義のゆうちょ銀行口座へ入金される。入金に関する内訳書や名義書換済の通帳等を確認して処理完了。
※なお、払い戻し手続きの際、ゆうちょ銀行に口座がない場合は、現金での払い戻しになり、「払戻証書」というものが発行されるので、これを窓口へ提出して払戻金を受け取ることになります。このとき、本人確認が必要となるので、免許証等の本人確認資料を、代理の場合は委任状と代理人の本人確認資料が必要となります。
▼手続きの所要日数
上記手続きで③~⑤、⑦~⑧まででそれぞれ1~2週間程度が目安。
さらに、提出した書類に不備や不足がある場合、処理が混みあっている場合は⑦~⑧の段階で1か月程度かかる場合もあります。
▼そもそもゆうちょ銀行に口座があるかの確認は?
ゆうちょ銀行の場合は「貯金等照会書」というものを提出すると調べてもらえます。
これを「現存調査」というそうです。照会は、ゆうちょ銀行各店舗又は郵便貯金を取り扱う郵便局のどこでもできます。
現存調査をお願いしたい場合は、ゆうちょ銀行各店舗又は郵便局貯金窓口で「貯金照会書」に必要事項を記入し、
- 請求者本人確認書類(免許証、マイナンバーカード等)の原本
- 請求者本人の印章(ご印鑑)
- 亡くなった方の死亡の事実がわかる戸籍謄本(相続に伴う調査の場合必要)
- 申請人が相続人であることがわかる戸籍謄本(相続に伴う調査の場合必要)
現存調査を依頼すると、10日~2週間程度で貯金事務センターから「現存証明」
以上、
ゆうちょ銀行での相続手続について少しまとめてみました。
ゆうちょ銀行、貯金事務センターの2か所とのやり取りが必要であったり、窓口へ複数回出向く必要があるという部分では、はお子さんがいる方やお仕事が忙しい方には少し大変かもしれません。しかし、ゆうちょ銀行の口座をお持ちの方は少なくないので、皆さまにまったく関係のない手続きとも言い切れません。所要日数から逆算して、書類の準備や全体の流れをある程度把握できていれば、ある程度スムーズに進められるかと思います。
当事務所では、ゆうちょ銀行を含め金融機関での払い戻し等の相続手続きのご相談もお伺いしております◎お気軽にご連絡くださいませ!
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